新築やリフォームをお考えの方の中には、珪藻土壁にしたいと思っている方も多いと思います。
しかし、家の中でも壁というのは面積が広いですよね。
本当に珪藻土壁にしても良いものか?良くなかったら?失敗だったら?とお悩みの方に、築9年・全室を珪藻土壁にした経験者がメリットやデメリットをご紹介いたします。
すべて体験談に基づくものなので、何かの役に立つかもしれません。
もくじ
珪藻土とは
珪藻は「藻」という漢字が使われていることからもわかるように、藻類に分類される生物で、「植物プランクトン」の一種です。その珪藻が、海底や湖底、川底などに堆積して化石化したものを珪藻土といいます。つまり、自然が生み出した鉱物なのです。無数の微細な孔(穴)を持ち、耐火性や吸水性、吸着性、消臭性、保湿・調湿性など、たくさんの優れた性質を持っています。
出典先:ホームプロ
藻類の一種ということなのですが、珪藻土を壁に塗ってから数週間は「クサイ」とまでは言いませんが、海藻のような海のニオイが続きます。
しかし、いつのまにか独特なニオイは全くしなくなりますので、安心してください。
冒頭でもお伝えしましたが、私の家の壁はエコ・クィーンという珪藻土を使っています。
エコ・クイーン
エコ・クィーンの性能についてはこちらをご覧ください。
エコ・クィーンの性能を読めば読むほど納得というか、「そうそう!!」「だから良かったんだ!」と実感できました。
珪藻土のデメリット
デメリットまとめ
・削れる
・ひび割れ
・汚れを拭けない※
壁紙のように汚れを拭くことはできませんが、対処方法はあるので安心してください。
【珪藻土壁】汚れの落とし方とは?効果的な方法を検証
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デメリットは何なのか考えてみたのですが、かなり細かいことが多かったのでまとめづらかったです。
目で見ていただくのが一番わかりやすいので、画像とともにご紹介しますね。
削れる
珪藻土壁はちょっと当たったくらいでは削れませんが、グイグイ当たると削れます。
画像は掃除機のコードが壁に引っかかったままグイグイやっていたせいで削れていました。
こちらは何かをガツっと当てたときにできた削れというか傷なのだと思います。右横の茶色の板も傷つくくらいの強さでぶつけたところが削れました。
こちらの珪藻土が壁紙だったとしてもかなりの傷になっているのではないかと予想されるレベルのぶつかりなので、壁紙も珪藻土も同じようなものかもしれません。
こちらはテーブルをぴったりとつけていたときにできた傷。
壁にテーブルをぴったりくっつけていても、テーブルを拭いたりしたときにずれたり、何かしらの小さな摩擦の積み重ねでついてしまった傷。
そのためテーブルや棚などはくっつけすぎない方が良さそうです。
紙やすりで削ればきれいになりそうな傷なので、このくらいなら何とかできると思います。
ヒビ割れ
こちらは上半分が天井で下半分が壁の画像。
家中のひび割れを探し回りましたが、こちらのような境目のヒビ割れしか見つけられず。
ヒビ割れですが、築9年だとほぼないです(施工業者さんが上手だったということもあるかもしれません)。
ただ全部が全部割れた感じになっているのではなくこちらのようにきれいな部分もあるので、どこにでもできるものではなさそうです。
水が跳ねやすいところは珪藻土じゃなくても良い
トイレの手を洗うところの後ろは、壁が拭けるようなパネルを貼りました。
水がバシャバシャとかかってしまいそうなところはすぐに拭けるようなパネルを設置する方が良さそう。
珪藻土壁は水がかかっても乾くしシミになるというわけではありませんが、何となくすぐに拭くことができるようなパネルがおすすめ。
珪藻土壁であることを伝える
デメリットというより注意点です。
例えば、ほとんどの場合家が出来上がってからつけることになるカーテンレール取り付けについてですが、珪藻土壁であることを業者に伝えました。
「取り付けられないこともあるので見てから」という返答をいただいたので、一応伝えておいた方が無難。
珪藻土を塗りつける前の板の具合とかが関わってくるのかもしれません。
壁の裏側はベニア板だったらカーテンの重さに耐えられないから・・・とかの問題かも。
また、クーラーの掃除依頼をするときにも珪藻土壁ということを伝えました。
今回も何の問題もなかったですが、業者の方が来たのに「出来ない」ってことにならないためにも、何かするときには珪藻土壁であることを伝えておくと良さそうです。
珪藻土のメリット
珪藻土壁の家で9年間生活してみて思ったことは、壁色の劣化がないということ。
日に焼けそうなところに設置されている照明のスイッチなど、やはり9年も月日が経つと少しずつ黄ばんできてしまいます。
ですが、その周りでも珪藻土壁は真っ白のまま。
メリットまとめ
・劣化しづらい
・湿気を吸収してくれる
・消臭効果を実感
壁紙の場合は接着剤の効果がなくなってきて部分的に剥がれてしまったり、継ぎ足し部分が離れてきたり・色が変わるということがあると思います。
珪藻土壁の場合は壁紙とは違って、劣化・古びてきたという印象がないかもしれません。
壁の色が黄ばんだりすることがなく、日に焼けないというところが、年数が経ってからわかる良かった点。
また、珪藻土壁は削れることはあっても「壁紙が破れる」みたいなことにはならないところも良い。
新築の頃よりも年数が経つことで感じられるメリットが多いのがメリット。
また湿気の多い場所にもおすすめ。
湿気やカビ対策
湿気の多い脱衣場は壁だけでなく天井も珪藻土にしましたが、すぐに湿気がなくなりカビ対策になっています。
私の実家の脱衣場は、3畳・壁はクロス・換気扇・窓がありましたが結露がひどくお風呂上がりには壁紙が濡れてしまうほど。
そのため毎回届く範囲で拭き取りを行なっていてもカビが生えてしまい苦労していました。
そこで壁と天井を珪藻土にしたところ結露もカビも無くなったという話を聞き、壁と天井どちらも珪藻土にしたというわけです。
消臭効果
パントリーや衣類収納スペースで消臭効果を実感しています。
私の家の食料庫パントリーはウォークインできるのですが、窓がありません。
そんな中で買ってきたことをすっかり忘れてしまった野菜や果物を腐らせてしまうことがあります。
パントリーに入るたびに「なんか臭い。あ、、、」みたいなときですが、腐ってしまったものをパントリーから取り出してしばらくすると腐ったニオイは残らずなくなるのです。
なので臭いが染み付くことがなく消臭効果を実感しています。
空気が良い
空気が良いか悪いかは人それぞれ感じ方が違いますが、私の経験を。
珪藻土は室内の湿気をコントロールしてくれるそうですが、正直湿気が本当にコントロールされているかはわかりづらいです。
しかし、3ヶ月くらい入院していたことがあり、帰ったときに気づいたことが。
帰ってきて一歩リビングに入った時に、大げさではなく吸える空気の量や質が全く違うように感じました。
大げさで嘘っぽいですが、感じたんですよ^^
そして、ぜんそくをお持ちの方が「この家の空気はいい」と言っていたので、わかる人にはわかるのかもしれませんね。
まとめ:【珪藻土壁】後悔?メリットやデメリットとは
珪藻土のメリットやデメリットを体験談をもとにご紹介いたしました。
珪藻土壁は家中全部ではなく、例えばトイレだけ・脱衣場だけ、と部分的に珪藻土にすることもおすすめです。
壁紙と比べると扱いが難しいように思える珪藻土壁ですが、良いところも多いので気になっている方はぜひ試してみてくださいね。ここまでお読みくださりありがとうございます!